▽ 朝の散歩と通勤、ランニングのあいだに、いつもAudible/オーディブルで本を“耳で読んで”います。
ゆっくり紙の本を開く時間はなかなか取れないけれど、耳なら日々のすきま時間がそのまま読書の時間になります。
そんな「ながら読書」で私が出会った一冊を、ここで少しずつ紹介していきます。
目次
成瀬は天下を取りにいく | 宮島 未奈 (ナレーター:鳴瀬 まみ)
「最近なんか集中できないな〜」
「でも面白い話は聞きたいんよな〜」
そんな ながら読書難民 の私を救ってくれたのが、
この『成瀬は天下を取りにいく』でした。
主人公はタイトルにもある成瀬あかりさん。
ただ歩いているだけで、
「あ、これ何か起きるぞ…」という空気をまとった女子です。
百貨店に毎日通うわ、突然M-1に挑むわ、
入学式に坊主で現れるわで、
行動すべてが『え!?』の連続です。
でもね、ただの“変わった子”ではないんですよ。
その一つひとつの行動の裏に、成瀬なりの“ちょっと頑固で、ちょっとまっすぐな哲学”がちゃんとある。
そして、この作品、とにかく軽い。
悪い意味じゃなくて、最高に良い意味で軽い。
散歩やランニング中にAudible/オーディブルで聴いててもストーリーに置いていかれない。
ストーリーに夢中になってたら、ランニングのしんどさを忘れて距離だけ伸びる伸びる。笑
それぐらい、登場人物のテンポの良い掛け合いが
自然と耳にスッと入ってくる。
おそらく、身近に成瀬あかりがいたら、たぶん“変わり者”って言われる人です。
でも、その生き方はなぜか痛快で、
読んでるこっちまで気持ちが軽くなる。
読後には思わず、
「なんか一個くらい、やってみよかな」
と背中を押されるような、不思議な後味が残る本でした。



コメント