▽ 朝の散歩、通勤、車の車内、ランニング中に、いつもAudible/オーディブルで本を“耳で読んで”います。
ゆっくり紙の本を開く時間はなかなか取れないけれど、耳なら日々のすきま時間がそのまま読書の時間になります。
そんな「ながら読書」で私が出会った一冊を、ここで少しずつ紹介していきます。
六人の嘘つきな大学生|浅倉 秋成 (ナレーター:木村 良平)
久しぶりに「読書ってこんなにも面白いんだった」と思い出させてくれた一冊でした。
この本はランニングしながら聴いていたのですが、とにかく物語に引き込まれて、次が気になる。
その結果、ついつい走る距離が長くなってしまう。笑
物語の舞台は就職活動の最終選考。
六人の大学生が“自分たちで一人だけ合格者を決める”という設定で、その話し合いの中で少しずつ嘘や秘密がほどけていきます。
一人だけ合格者を決める…まさに“デスゲーム”
印象的だったのは、登場人物たちが抱えている“嘘”が、どれも大げさなものではなく、日常にある小さな隠しごとだったりということ。
私自身も、つい誰かに見せたくない部分や、隠してしまう一面はあります。
その小さな嘘が積み重なって人間関係を歪めていく様子は、読み進むほど胸がチクリとしました。
私はとくにチクリ…チクリ…笑
さらに、物語が進むにつれて登場人物の印象がどんどんひっくり返っていく爽快さ。
エッシャーのだまし絵みたいに、見る角度を変えるとまったく違う“人物像”が見えてくる感覚がとにかく新鮮!
“人はみんな一面じゃない”
そんな当たり前のことを、エンタメとスリルの中でここまで鮮やかに描けるのは本当にすごかったです。
読んでよかった、と素直に思えた一冊です。
私はこの本をAudible/オーディブルで聴いてから映画も観に行きましたが…映画は私の心には一ミリも響かず、クソ面白くなかったです。(映画派の方にはこの場で土下座してお詫びしておきます…すみません…)
でもほんと面白くなかった…
だから、映画ではなく本で読むのを全力でオススメします。
さらに言えば、ナレーターの木村さんの声がめちゃくちゃ聴きやすくて臨場感もあるので、私個人としてはAudible/オーディブルの方をさらに推します!



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